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管理職人材の育成 3つの課題

専門家に聞く 「管理職が育たないのは何故か?」

代表 田原 中男

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最近、「管理職が育たない」という悩みを口にする経営者が増えています。年々、企業間競争が激しさを増す中で、管理職ポジションの重要性が高まっていますが、肝心のマネジメントを行える人材が育っていないことが多くの企業の喫緊の課題となっています。

そこで、多くの企業において、組織の要とも言える「管理職」を担う人材が何故育っていないのかについて、専門家の方々に聞いてみました。

今回は、BMDリサーチの田原中男さんからの回答をご紹介します。
【ビズテリア経営企画 編集部】

1.管理職を育てていない

管理職は育つのではなく、育てるのだと思いますが、多くの組織では中間管理職として『将棋の駒』として酷使し、必要な経験、知識習得の機会を奪っているのではないかと思います。また、環境の変化で年上の部下、年下の上司、女性の上司といった今までにない環境でどのように中間管理職として振る舞えばよいのかロールモデルが少なくてとまどっていることもあるかもしれません。

このような時に上司が適切に指導、アドバイスして育成しているのでしょうか。上司である管理職も多忙で部下を見る時間が少なくなっている上、冒険をさせるような時間的、仕事上の余裕も少なくなっていることもあります。

2.ガキ大将の経験がない

ガキ大将というのは多少大げさな表現ですが、少子でゲームのような一人で楽しむ遊びの環境の中で小さい時に集団を統率するあるいは集団行動を経験することが少なくなっています。

これらの原体験は企業の中でも大いに役立つのですが、残念ながら経験値が少なくなっている上、管理される側も慣れていないので人間関係という点で難かしくなっているということもあります。

3.失敗をさせない

最後に『失敗は成功のもと』で、失敗することで成長しますが、偏差値教育で学校でもマイナスを少なくする思考パターンが身につき、また就職後も限定された仕事をルール通りに遂行するような環境では失敗から学ぶことが少なく、結局失敗できない管理職が出来上がります。

このような管理職は部下にも失敗をさせないことになり次の世代も育ちません。また、失敗した時には適切な対応が取れず自分自身も上司から評価されないのでますます失敗を恐れることになり負の連鎖に陥ってしまいます。

失敗をさせる経営者が多く出ることを望みます。部下の失敗をうまく修正し、リカバーするのが本当の管理職だと考えています。

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