「じっくり聴く」で社員のアイデアを引き出し、内発的モチベーションを高める
「社員のやる気を高める方法」
代表 ナカムラ トモコ
最近、「ブラック企業」と言われる言葉に代表されるように、労働環境の悪化がクローズアップされるようになりました。つい先日も、「たかの友梨ビューティクリニック」の社長の発言が問題となったばかりです。しかし一方で、ギリギリのコストで経営している企業も多く、やすやすと賃上げや労働時間の短縮には応じられない現状もあります。このような経営環境の中、どのように社員のやる気やモチベーションを高めたらよいか、専門家の方々に聞きました。
【社員のやる気を劇的に高める16の方法】
今回は、TEAM-EXE(チーム・エグゼ) 代表のナカムラトモコさんから回答を頂きました。
【ビズテリア経営企画 編集部】
外発的モチベーションではなく、内発的モチベーションで
人のやる気は「(自分で)やりたい!」と言った内発的モチベーションによります。いわゆる飴と鞭の外発的モチベーションでは一時的な効果しかありません。
これを上げるには社員の中からアイデアを引き出すこと。「あれをしろ!」等の上からの押しつけではなく、何に問題があって、どういう風にしていけば良くなるのかなど、根気よく本人から聞き出すことです。
具体的に進めるには、次の3つがポイントになります。
・頭ごなしに否定しない
・しっかり話を聴く(途中で口を挟まない)
・上司の意見を押し付けない
じっくり聴くことで、アイデアを引き出す
この3つのポイントの中で特に重要なのは2番目の「社員の話を途中で口をはさまずじっくり'聴く'」ことです。上司は部下に助言をしたくなるものですが、そこはグッと堪え、部下が自分の頭で考えることをサポートします。
話を聴いてくれる上司だと、社員は自分の思い(アイデア)を口に出しやすくなります。そして出てきたアイデアが、たとえどんな小さなものでも「よし、やってみろ」と上司が背中を押せば、社員のやる気も上がりますし、成功体験を積むことができるので自己効力感も上げることができます。
このような「聴く」ことが、モチベーションを上げて働く社員に'育てる'ことに繋がります。
上司は部下よりも職務経験が豊富ですから、部下の仕事を見るとつい、「こうすれば失敗する」、「あればダメに決まっている」など先回りした発言で、知らず知らずのうちに社員のアイデアの目を引き抜いてしまっているかもしれません。「じっくり聴く」が本当に出来ているか、改めて見直してみてはいかがでしょうか。
【ビズテリア編集部】