メンバーの意見を拾い上げて合意形成 - 「社員のやる気を高める方法」
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代表取締役 古賀 弘規
最近、「ブラック企業」と言われる言葉に代表されるように、労働環境の悪化がクローズアップされるようになりました。つい先日も、「たかの友梨ビューティクリニック」の社長の発言が問題となったばかりです。しかし一方で、ギリギリのコストで経営している企業も多く、やすやすと賃上げや労働時間の短縮には応じられない現状もあります。このような経営環境の中、どのように社員のやる気やモチベーションを高めたらよいか、専門家の方々に聞きました。
【社員のやる気を劇的に高める16の方法】
今回は、ユーアンドミークリエイト株式会社 代表取締役の古賀弘規さんから回答を頂きました。
【ビズテリア経営企画 編集部】
合意形成をとる
社員がやる気を無くす理由の1つは、自分が納得していないことや、自分の考えが反映されていないことを、ただ単に上から押し付けられて、やらされていると感じているからです。「自分が納得している」、「自分の考えが反映されている」と感じることが出来れば、積極的に行動しようとするでしょう。
では具体的にどうすればいいのか。そのためには、社員の意見を拾い上げ、「合意形成をとる」ことが重要です。「これは自分達で作ったものである」という意識が社員の中に浸透し自発的な行動につながります。この時に「ファシリテーション型リーダーシップ」を活用するとさらに効果的です。
組織の方向性にメンバーの考えを反映させる
合意形成は5~6人のグループで行うのが一般的です。大きな組織の場合は、各グループで合意された意見を取りまとめて集約し、段階的に組織全体の意見を形成して行きます。
私の実際に携わった事例の1つに職員数300名規模の介護施設(複数の施設あり)がありますが、ここでは1回目の結果を各施設で検討し、2回目に合意形成を行って理念の言葉を作成しました。
このような意見の合意形成を行うと、組織の方向性にメンバーの考えを反映させて一つにまとめる事が可能になります。その結果、自分たちが考えたという意識を持ち、計画に対してやる気が湧き出てきます。
経営理念から始まり業務マニュアルや職務規定まで企業内には様々なものが整備されていますが、その全てが従業員の「納得している」ものではないかもしれません。何が合意されていて、何がされていないのか、どこかのタイミングで一度見直してみては如何でしょうか。
【ビズテリア編集部】