共創スクエア

ダイヤモンドメディア株式会社

安定して見込み客が半永久的に集まり続ける仕組み創りとは

プル型集客モデルへの転換

小林 憲人

共創スクエア
プル型の集客スキーム(仕組み)を短期間・低コストでスタートさせる
プル型の集客というのは、自社のサービスに興味のある人に集まってもらい、その興味のある人たちにのみ営業をするという手法です。「すでに興味にある見込み客」のみ営業マンが対応すればいいので、多くのメリットがあります。
1.「数をこなして契約を増やす」という労働集約型の利益の上げ方から開放される
2.「すでに興味のある見込み客」なので成約までの時間が短く、成約率も高い
3.営業マンの「断られる負担」が少ないために、心理ストレスが少なくなる
いかに効率よくこの仕組みを作るかが、企業の営業体質、そしてその後の収益を大きく左右します。

プル型の集客スキームの条件は極めて単純です。
1)自社メディアが見込み客の目に留まること
2)自社メディアが見込み客の欲しい情報を網羅していること
3)そのメディアが、見込み客をアクションに導く説得力を持つこと
この3つだけです。これさえクリアできれば良いのですから、誰にでもできそうですが、多くの会社がプッシュ型の集客から脱却できないでいます。それは、具体的な方法論まで落とし込めていないからです。

プル型で集客をするためには、どうしてもメディアを用いる必要があります。この場合のメディアとは、テレビCM、新聞広告、自著、ホームページ等です。しかし、テレビCMや新聞広告は高額な上に、一過性で、訴求できる情報が少ないという大きなデメリットが存在しますし、自著は簡単に出せるものではありません。そのため、コストも低くて持続効果も高いホームページを用いたプル型の集客スキーム化について考えてみましょう。
ホームページのメリットをフル活用する
プル型集客にホームページを利用するメリットは「低コスト」、であり、「見込み客の反応が測定可能」であることです。この2つのメリットを最大限に活用し、プル型集客のスキームを作っていきます。

まずは自社のメディアとなるホームページを制作し、そこに集客(アクセスを集める)していきます。この際必要となるホームページは、いわゆる会社概要やパンフレットの役割を果たすものとはまったく違います。

見込み客を誘導し、ホームページを読み終わったときには納得し、資料請求などのアクションを起こさずにはいられない設計をしなくてはいけません。つまり、パンフレット代わりのホームページではなく、営業マン代わりのホームページを作らなくてはいけないのです。

ホームページができたら、ターゲットとする見込み客の集客と、効果測定です。どこにいくらかけると何人見込み客が集まるのか、集まった見込み客のうち、商談に進むまでの時間と、その割合はどのくらいか、そういったことを常に測定し、改善策へとフィードバックしていきます。

同時に、ホームページに自動で人が集まる仕組みを構築します。ホームページに人を集めるためには、大きく分けて広告とSEOがあります。これも、最初にたくさんの費用をかける必要はなく、もっとも費用対効果が高いものが分かった段階で、そこにかける費用を大きくしていきます。
プレスリリースで加速力を付ける
プレスリリースは、プル型集客に必須のツールです。広告や自社のホームページと違い、プレスリリースは第三者の評価という意味で、より信用力が上がります。テレビの全国放送で放映されたり、全国紙の新聞や雑誌で取り上げられると、見込み客からの問い合わせはもちろん、事業提携や、次の取材の申し込みなど、いろいろなレスポンスがあります。

「うちには取材してもらえるようなサービスなんてない」と構える必要はありません。記事を作るほうは、常に「記事のもと」を探しています。そこに、適切な形で自社のサービス等の情報を提供してみると、興味を持ってくれるメディアはたくさんあります。すると、自社のサービス等をどういった形で、どこに提供するのかが大事になってきます。一番はやはり人の紹介や人脈で記者の方に直接アプローチできるのが理想的ですが、それが難しい場合はやはり外注することになります。

プレスリリースの話を聞くと、「事業立ち上げなど、スタートの一回のみ」しか取材対象にならないと勘違いされる方がいらっしゃいますが、これはとてももったいない勘違いです。立ち上げの際にプレスリリースを実行することはもちろんですが、その他、新しい企画や仕掛けなど、プレスリリースに取り上げてもらうための工夫はたくさんあります。

プッシュ型からプル型に移行したい企業はいても、その逆はほとんど聞いたことがありません。今、仕組みづくりに取り組むかどうかで、半年後の集客コスト、収益が変わってきているはずです。このコラムを読んだその瞬間から、ぜひ試してみてください。(終わり)
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