マネジメント・カレッジ株式会社
松原 直樹
管理者が育たないのは、管理者が育つ「場」を作っていないからです。「ウチの管理者は指示待ち族ばかり」と嘆く経営者をよく見かけますが、この時にありがちなのが、たまに管理者が課題を提案してくると、あれこれ問題点を指摘し、ボツにしたり、自分の意向に従わせたりすることです。
現代の管理職に求められる主要な能力には、課題設定力とその前提となる問題発見力があるのですが、上記の例では、この課題設定力や問題発見力を育成する機会を社長や上司が摘み取ってしまっています。
部下から意見や提案があったときは、直ぐにそれを否定せず、まずは1つの考えとして受け入れるようにしましょう。部下の考えを尊重する姿勢を示すことで、今後も積極的に提案をするようになり、その結果、部下が自然と育つような「場」を作れるはずです。