「熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」と大王製紙の今後
2013/11/26
ティッシュペーパー「エリエール」に代表される紙製品のメーカー、大王製紙。
紙パルプ業界においては国内3位、年商は4千億円。
その業界大手の大企業のトップ、井川意高氏(当時会長)が起こした不祥事は業界だけでなく世間を騒がせました。
井川氏が会社のお金を個人的に引き出しカジノなどの浪費に使っていたことが発覚し、逮捕されたからです。
10月から懲役4年の服役期間で、栃木県の喜連川社会復帰促進センターに服役中の井川氏。
その井川氏が書いた書籍、「熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」は
同氏の有名人との華麗なる六本木交遊や噂に上がった女性芸能人との関係を
赤裸々に描いた本として、大きな反響を呼んでいます。
この一連の騒動によって、大王製紙自体はどんな影響を受けたのでしょうか?
大王製紙の決算発表で過去5年間の売上高の推移をみると、
4千億円を超えた水準でほぼ横ばいであることが分かります。
つまり、井川氏が起こした事件によって
売上にはそれほど影響を与えていなかったことが分かります。
ティッシュペーパーの「エリエール」は大王製紙が誇るブランドですが、
この売上もこのことでさほど影響を与えた様子は伺えません。
消費者や顧客は、
経営トップであった井川氏の個人的な行動と、
大王製紙の製品の持つブランドとを
直接結びつけることはしなかった様です。
前代未聞とも言える今回の事件で、
大王製紙は幸運にも大きな傷を負わずに済みました。
しかし、様々な課題が出てきたはずです。
ここから、どのように会社を経営していくのか、
今後の事業の進展が注目されるところです。
■ 井川意高氏の人生観 ■ 井川氏・大王製紙 大逆転の可能性
■ 井川意高 その業績
熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録