共創スクエア

JAX株式会社

単なる外注とは一線を画す 戦略的なアウトソーシング

各方面の専門スタッフを揃え、幅広い提案を

住田 直子

共創スクエア
いまは経営を根本的に見直す好機 注目される戦略的アウトソーシング
アメリカ発の金融危機により、企業のモラルハザード、経営責任のあいまいさが表面化し、問題になりました。いま、国内外を問わずに会社運営に対する根本的な見直しが急がれています。例えば、経営陣の新しい考え方による企業コンセプトの立て直しや、迅速な状況判断に基づく新たな会社作りへのステップです。その成功が競合他社に勝つ業績アップへの近道になると思います。
戦略的アウトソーシングとは、まさに企業が新たな可能性を実現するための一つの手法であり、会社経営を根本的に見直すチャンスであるいまこそ、その活用は注目に値するのではないでしょうか。

そもそも、戦略的アウトソーシングとは
「企業などの組織が従来、内製していた、または新たに始める機能や業務について、
1.コア業務への経営資源の集中
2.専門性の確保
3.コストの削減
などの明確な戦略的目標(導入メリット)を持って、業務の設計から運営までを外部化すること」と位置づけられます。
これまで一般に“外注”という概念で、内部の人材や専門性の不足を補うため、消極的かつ場当たり的に一部業務を委託するのとは違い、企業のある分野を外部へ預けることによる企業内人材配置の再構築、それによるコア業務のより一層の充実、さらには外部からの高い専門性の受け入れによる新たなアイデア・ノウハウの発見など、プラスαをもたらしながらしっかりとコスト削減につなげる積極的なアウトソーシング、それが戦略的アウトソーシングです。
代表取締役までアウトソーシング コスト削減にシビアな外資の手法
現在、私どもが提供しているアウトソーシングは、従来は企業の内部で賄ってきた、いわゆるバックオフィスサービスです。日本の企業ではまだあまり馴染みがないと思いますが、経理・総務・人事に至るまで、アウトソーシングすることは可能なのです。
ひとつ、極端な例をご紹介しますと、弊社では「代表取締役その他役員代行サービス」を行っています。海外の企業が日本法人を立ち上げる場合、代表取締役をヘッドハンティングするとなると、それなりのキャリアの人材を確保するわけですから、当然コストが高いわけです。しかも、能力が高くなればなるほど、逆に本国の意向通りには動いてくれないというリスクもあります。
そこで我々が代行するわけです。実際は海外の本社がマネージメントを行い、本国から乗り込んできた有能な営業マンが実務を行うので、飾り物の代表取締役ということにニーズがあるのです。現在、私を含めたスタッフで数多くの企業の代表取締役を代行しています。このように企業組織のトップである社長まで、アウトソーシングする時代なのです。
給与振込をアウトソーシング それだけで社内の空気が変わる
戦略的アウトソーシングのもっと身近な例を見てみましょう。実際、お客様とのお付き合いのスタートは、経理や人事など、単なる業務のアウトソーシングから始まります。そこで信頼関係を築き、ステップアップするように、お客様から、「実はこういう点で困っている」、「もっと効率のいい方法はない?」などのご相談を受け、「私どもでは、こういうこともできます」とご提案させていただきながら、戦略的アウトソーシングに発展させます。
これは従業員20名ほどのお客様のケースでしたが、経理担当の社員さんが社内であまり人間関係がうまく行っていなかったのです。社長さんも信頼できないとおっしゃる。それなのに経理担当はその人だけなので、社長も含め、全社員の給与や賞与を知られてしまうわけです。そこで私どもが振込業務もアウトソーシングとして委託を受けると、ジワジワと会社の空気が変わって行ったんです。

ほんの小さな業務委託だと考えていましたが、お客様にとっては決して小さなことではなかったんだと実感しました。確かに私どもがお手伝いをした途端にその企業が激変するわけではありませんが、例えれば漢方治療的とでも言いましょうか、穏やかに効いてくる感じはハッキリと見て取れます。
また、これまでのアウトソーシングは外部に仕事を出すわけですから、あまり支障のない間接的な部分が多かったのですが、給与の振込など企業や個人の重要な情報に関する部分までも任せていただき、それが社内で扱うよりもメリットがあることが少しづつ認知されはじめているようです。
痛みを伴う変革は経営者の自己満足 戦略的アウトソーシングで無痛変革
業績が悪化したり、成長が鈍化した場合、経営者でよくあるのが社内のモチベーションが低下しているとして、やれセミナーを開いたり、やれ社員の意識改革に乗り出したりと、急激な変革を望みがちなことです。しかし、不自然で強制的な変革は、個々の社員にとって苦痛でしかなく、経営者の自己満足で終わってしまうパターンが大半です。
そこで私どもが強調したいのが、戦略的アウトソーシング。先ほども述べましたが、スタートは単純な業務委託ですが、実績や信頼関係から、経理・総務・人事と業務が広がるにしたがって、各業務が改善され、手前味噌ながら専門性の高い弊社スタッフと接することによるスキルのアップ、さらにはバックオフィスサービスから解放された社員らのコア業務への集中によるモチベーションの向上など、その効果は社内随所に広がり、結果として地に足の着いた形でしっかりと会社を発展させることにつながっていきます。

同じことを社内で行おうとすると、経理・総務・人事の各業務で、よりスキルの高い人材を採用するために、時間とお金が必要となるばかりか、その結果、採用された人物の能力にのみ頼るしかなくなります。これはかなりのギャンブルでもあります。
私どものような外部のアウトソーシングの場合は、それぞれの専門分野に長けた人材が揃っているばかりか、これまで他社に提供したサービスから培った経験と実績があり、お客様の会社にベストなやり方を提案することができます。(終わり)
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