清原和博容疑者、覚せい剤 現行犯逮捕の裏にある現実
2016/02/04
2月2日の深夜に入ってきたニュースは日本中に衝撃を与えました。
元プロ野球選手でタレントの清原和博氏が
覚せい剤を所持していたとして警視庁に現行犯逮捕されたからです。
清原氏には、これまでも、覚せい剤の噂が
度々週刊誌などで報じられて来ました。
しかし、本人はこれをずっと否定。
最近では、テレビやイベントなどにも出る様になり、
タレント活動を本格的に再開する矢先の出来事でした。
そんな中の逮捕のニュースは、
特にこれまで、清原氏を応援してきたファンや関係者にとっては、
裏切られた思い、やるせない思いでいっぱいかと思います。
一部のマスコミでは、「次はどの有名芸能人が逮捕されるのか!」
といったスキャンダル報道を過熱させています。
しかし、一方で注目するべきなのは、
覚せい剤が簡単に手に入ってしまうという事実です。
もちろん、薬物に手を出してしまう本人に非があることは当然ですが、
一方で、日本国内には、覚せい剤を始めとした違法な薬物が相当量、
流通していることも問題です。
警察庁の発表している薬物事犯検挙人員の推移を見ても
ここ数年は1万3千人前後でほぼ横這いと高止まり傾向にあり、
ここからも相当量の違法薬物の流通を伺い知ることができます。
政府では、薬物乱用対策推進会議において、
平成25年から第四次薬物乱用防止5カ年戦略を実施しています。
しかし、その内容は、どちらかと言うと薬物乱用についての啓蒙活動や
薬物乱用者の社会復帰が中心になっている様に感じられます。
薬物密売組織の撲滅や、
流通ルートの解明などは、
まだ十分な対策が講じられているとは言えません。
日本の違法薬物のほとんどは、国外から持ち込まれたもの。
つまり、水際で違法薬物の流入を阻止することが、最も効果的です。
清原氏の逮捕を単なる芸能ニュースに終わらせることなく、
違法薬物の流通阻止にもっと多くの関心が寄せられることを願います。