共創ワークショップ

ウィズン・コンサルティング株式会社

「売れる営業組織」の競争優位性とは?

営業マン研修では「売上が伸びない」時代の処方箋

代表取締役社長 岡部 泉

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「市場の変化」への対応の差

かつては営業マン個人のスキルに依存した営業スタイルでも、業績は上げられる時代はありました。

しかし、今はほとんどの業種でそうした職人技の営業マンがいない。「いない」というよりも「彼らが活躍できる環境ではなくなった」といった方がいいかもしれません。

その一番大きな理由は、「市場の変化」です。つまり市場が伸びている時代、もしくは買い替え需要などのタイミングであれば、営業マンの行動範囲がそのまま業績に反映されました。

ところが今のように市場の伸びがなくなってくると、営業マン個人に依存した営業スタイルでは、「売れる組織」にはなりにくい。

現在は、そうした「市場の変化」に対して瞬時に手を打てる企業とそうでない企業との明暗が、一気に顕在化し始めた状態であるといえます。

「元に戻ろうか・・・」の声

最近、数年前に「営業支援システム」を導入した企業の間から、思ったほどの業績改善が見られず、むしろ「元に戻ろうか・・・」との声さえ聞かれるようになりました。

この「元に戻ろうか」とは、「売れる営業組織」の基本である市場対話をしっかりとやって、そこから情報を吸い上げて知恵を出し、サービスに反映させていくという企業にとっては「当たり前」の、本来やるべきことへの回帰意識です。 市場が伸びている過程では見え難かった企業間のそうした「意識の差」も、市場の伸びがなくなった今、「売れる組織の差」として急速に露呈してきました。

具体的には企業における「市場接点」「顧客接点」の面積を広げること、そしてその中の質の「接点における顧客の生の声」をどれだけ吸い上げられる仕組みになっているか。「売れる営業組織」とはそうした仕組みを有し、たとえどんな小さなフレーズの単語であっても、それに含まれた顧客の「意思」や「思い」を吸い上げられるような組織のことです。

クロネコヤマトの「ヤマト運輸」は、セールスドライバーという言葉を業界で一番早く使い、宅配便はモノを届けるのではなく、心を届けるサービスであるという社員教育を徹底して行っています。

その結果として生まれたのが、現場の「顧客接点」で感じたセールスドライバーの「気持ち」や「思い」をすべて社内で吸い上げる仕組みです。それが社内で共有され、新たなサービスへの好循環の流れを構築しています。

切り替える能力の差

「当社はこうありたい」「3年後にはこうしたビジョンを持っている」。そうした企業からのメッセージはよく見聞きします。しかし、逆の見方としての「市場から見た時に、当社はどうあるべきなのか」「当社がどうあれば顧客は迷惑をしないか」という視点からのメッセージや調査分析はあまり伝わってきません。

経済の過渡期では、市場から求められるものが激しく変化します。それこそ本業を捨てるぐらいの気持ちを持って本気で変革に取り組めるかどうか。「売れる営業組織」へ向けた変革のポイントとはそうした「切り替える能力の差」といっても過言ではありません。

その成功事例としては「花王」がとても有名です。昔から「開発力の花王」というイメージもありますが、その開発力を支えているのは実はマーケティング力です。「今、顧客がどういうものを望んでいるのか?」を吸い上げるマーケット力がとても強い。「ヘルシア緑茶」もそうした顧客の声を吸い上げ、商品化に反映されたヒット商品といえます。

顧客側からの「サービス提供プロセス」の分解

そうした「売れる営業組織」への変革に向けた当社のコンサルティングの特徴は、例えば営業部門のサービスマニュアルの整備・見直しにおいても、その会社、その組織、それを使うすべての従業員にとって、定着化して生産性を上げられるツールであることを絶対条件とし、「顧客視点」での調査に徹底して時間をかけます。

もう一つは「顧客接点」でのサービス提供プロセスの見直しを徹底して行います。一般によく行われている企業側からの「営業プロセス」の分解だけではなく、サービスを提供される側(顧客)から見た「サービス提供プロセス」をもう一度分解し、そのプロセスごとに個人、組織、マネジメントとしてどういう考え方やスキルが必要なのかを組み立て直すという作業に重点を置いています(図を参照)。

そのうえでその企業としての「思い」との一致性、不一致性を見つけ出し、議論を重ねますが、中でもコンサルタントとして大切にしているのは、その企業の「頑張る」という思いをトーンダウンさてはいけないということです。「売れる営業組織」への変革でも、ここだけは絶対に「変えて」はいけないところですね。(終わり)

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