「働き方改革」社内展開プラン 共創ワークショップ

株式会社 ひらく

大変革期に求められる組織風土とコミュニケーション

コストをかけずできる方法とは

越智 昌彦

「働き方改革」社内展開プラン 共創ワークショップ
人材育成を行う絶好のチャンス
今は景気が悪いため、効果的な資源配分は経営の重要課題だと思います。しかし、1~2年先の目先のことにとらわれて、リストラや賃金カットなど安易な対応が目につきます。それは、「打ちやすい手」かもしれませんが、必ずしも「打つべき手」ではありません。5年先、10年先を見た場合、今やらなければいけないものがあります。それは、人材育成だと考えています。
悪化し続けている経済の外部環境を自社だけで変えることはできませんが、社内環境を変えることはできます。今は優秀な人材の採用や、研修のための時間も確保しやすい時期なのではないでしょうか。今こそ、先を見据えて、人材を育成する絶好のチャンスなのです。
強い組織をつくるために必要なこと
強い組織へと変えるには、なにより理念浸透が欠かせません。理念とは、会社のあるべき姿で、ビジョンとも言えます。ビジョンがわかれば、自分たちの使命(ミッション)が導き出されます。さらに、使命がわかれば、社会に対する仕事の価値(バリュー)を理解することができ、具体的な行動へとつなげていけます。それが、結果として会社に利益をもたらします。幹部が、自社理念を理解して、価値にまでブレイクダウンする必要があります。そのためには、幹部育成がとても大切です。
幹部育成というと、リーダーシップやコーチング、マネジメント研修などを中心に行うケースが多いようです。こうした能力は、もちろん重要です。しかし、それだけでは会社を強くする幹部にはなれません。まずは、自社理念の理解が必要なのです。いくら優れた能力を持つ幹部であっても、会社の理念とかけ離れた方向へ部下を導いてしまうと、部下も会社も不幸になるだけ。理念に根ざしていてこそ、はじめて有益になる能力なのです。

また、勘違いして欲しくないのは、「マネジメント=管理」ではないということです。会社にある資源をどう活用していくかを考えることがマネジメントなのです。しかし実際は、管理することだと思っている人が多い。そうなると、指示命令されないと動かない組織になってしまいます。今の時代、社員が自律的に動く組織が一番強い。そのためにも、「マネジメント=管理」という発想をやめ、理念へ立ち返るべきなのです。
成果へ結びつく理念浸透のプロセス
では、理念浸透を具体的に進めるには、どうすればいいでしょうか。まず、自社理念をわかりやすい言葉へ置き換えてみてください。だいたい、理念は抽象的でわかりにくいものです。たとえば、「社会貢献」という理念があったとしても、具体的に何をやればいいのかわかりません。そこで、「毎日、たばこの吸い殻を拾う」というように行動へ結びつけます。すると、誰にでも理解できる理念になり、浸透していきやすくなります。
その際、小学生へ会社理念を説明する機会を設けるといいでしょう。彼らが理解できるくらいまでかみ砕くことができれば、理念浸透をスムーズにはかることができます。
ある会社の社長が、社員の子供達に会社理念を説明する機会がありました。社長としては、できるだけわかりやすく説明したつもりでしたが、最後に子供達から「それは食べたら美味しいの?」と聞かれたそうです。返答に困った社長は絶句状態でした。社長の話はまったく伝わっていなかったのです。反省した社長は、会社理念をわかりやすい言葉へ置き換えて社員に伝えることを心がけ、理念浸透の環境を作り上げました。

また、ケーブル通信会社での事例では、今まで情報提供業であると考えていた業態を、研修での議論を通して、自分達の真の仕事を「ハッピー製造業」へと定義し直しました。ケーブル通信を通して情報発信することで、「お客さまにハッピーをお届けし、お客さまとハッピーを創造していくのだ!」と。すると、社内の雰囲気は、ガラッと変わりました。営業のやり方も変わり、今まで「導入してください」というお願いばかりでしたが、「ハッピーを一緒に作ります」と言うスタンスになったとたん、売り上げが伸びたのです。このように、会社理念をわかりやすい言葉に置き換えるだけで、大きな成果へ結びつくことが多くあります。
理念を置き換える作業のポイントとして、異なる部門の担当者を参加させて、徹底的に議論することです。すると、部門内だけでは、なかなか出てこない新しい発想が出てきます。同じように、外部のファシリテーターを活用するのもひとつの手。司会が社内の人だと、会社のパワーバランスに左右され、有益な意見が潰されたりします。ところが、外部の人間が一人いるだけで、客観的な視点が保たれ、新しい風が吹き込まれることでしょう。
また、会議の場所も、いつも行われている会議室ではなく、別の場所で行うことをおすすめします。場所が変わることで視点も変わり、新しい考えも生まれやすくなります。できれば、携帯電話の電源も切り、隔離された状態で行うことが理想的です。
当たり前のことを当たり前にやる大切さ
次に、社内のコミュニケーションを良くし、組織を活性化する方法を考えてみます。コンサルタントを雇って、大規模な社内アンケートを実施するなど、さまざまなやり方があります。それらは、たしかに効果を上げることもあるでしょう。しかし、手間もコストもかからない、より効果的な方法が他にあるのです。例えばそれは、「あいさつ」をする事。なんだそんなことかと、思われるかもしれません。しかし、あいさつをしない幹部社員がなんと多いことか。流ちょうに英語が話せて、プレゼンテーションも完璧、マネジメント能力も高いけれど、あいさつをしない幹部社員がいます。あなたは、部下からあいさつされても、無視していませんか? 部下が相談に来たとき、パソコンを打ちながら顔も上げずに答えていませんか? もし、そうなら部下はやる気をなくしてしまいます。

ある会社で、あいさつ運動を導入したことがあります。朝来たら「おはようございます」、帰りは「お疲れ様でした」と言うだけ。これを1年間続けた結果、なんと業績が上がったのです。お互いにあいさつすることで、距離感が縮まり、コミュニケーションがスムーズになり、組織も活性化してきたのです。すると、悪い情報が幹部にも届き始めました。良い情報はすぐに上がりますが、個人で抱え込みがちな悪い情報も上がりはじめ、すぐに対策を立てることができるようになったのです。これなら、すぐに始めることができて、経費もゼロ。あいさつは、当たり前のことですが、それを当たり前にやることがとても大切なのです。
さらに、あいさつ運動を始め、社内の風通しが良くなると、さまざまな課題が見えてきます。業務改革をすぐに行わなくてはならず、社員もスキルを向上させなくてはいけないかもしれません。あいさつ運動をするだけで、今後の課題も見えてくるのです。
「教育」ではなく「伝育」が高い効果を生む
あいさつ運動は、すぐにでも社内ではじめていただきたいですが、人材育成や理念浸透はなかなか実施が難しいのも現実です。当社は、プランニングから実施まで、トータルでサービスを提供しています。当社の研修では難しい講義は行いません。わかりやすく簡単なことを継続してもらえるように講義します。また、一方的に教えることはせず、伝えることが中心です。言葉はもちろん、態度も含めて伝え、育成することが一番高い効果を生むからです。これを当社は「教育」ではなく「伝育」と呼んでいます。人材育成でお悩みの方は、ぜひ「伝育」をご検討ください。(終わり)
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