リーダーのための! ファシリテーションスキル (谷 益美)
2014/07/18

「みんなの力を合わせて結果を出そう」
小学校などで先生が子ども達に伝えそうな言葉です。
1人でできることには限りがあります。
しかしみんなの力を集めれば、
1人では成し得ないことも達成できそうです。
このことは、昔から言われてきたことです。
正に、小学生でも知っていることでしょう。
しかし、この「小学生でも知っていること」を
大人の社会で実行しようとすると、
意外と難しいことが分かります。
大企業には、この就職氷河期を勝ち抜いてきた
いわゆる「優秀な人材」がたくさんいるはずです。
しかし、そんな逸材達が集まって
面白い様に業績が上がっているのかと言うと
必ずしもそうではありません。
むしろ、
「最近の若者は何を考えているのか分からない」など、
世代間のギャップで苦しむマネージャー達の悲鳴が聞こえてきます。
1人一人は優秀だったり、能力があったりしても、
チームとして機能しないのはなぜでしょうか?
それは、一言でいえば、
個人の力や才能を、組織として活かせていないということでしょう。
ではどうしたらいいでしょうか?
最近、注目されているキーワードの1つに
ファシリテーション(facilitation)という言葉があります。
ファシリテーションは直訳すれば、
促進すること、容易にすること、という意味になります。
チームが1つの方向に向かって動けるように、
促進させる機能がファシリテーションであり。
それを行う人はファシリテーターと呼ばれる人です。
ファシリテーターは経営者やリーダー、マネージャーに求められる能力として
最近注目を浴びています。
そこで、今回紹介する書籍はこちら。
「リーダーのための! ファシリテーションスキル」(谷 益美 著)です。
この本の著者、谷益美さんは、企業、大学、官公庁などで年間100本もの、
ファシリテーションの場を作ってきたコンサルタントです。
何か難しい理論のようにも聞こえますが、
ファシリテーションは、人が集まる場であれば、
企業に限らず、場の活性化のためには、
どこでも求められるスキルです。
谷益美さんは、ファシリテーションのポイントを
「引き出して、まとめる。たったこれだけ」
と主張しています。
確かに多種多少な人が集まった場で、
いかに一人ひとりの意見やアイディアを「引き出す」のか、
これが重要そうなことに思えます。
そして、その「引き出された」情報を、
単にバラバラなものとして、放置するのではなく、
それらを集約して、ある方向性を持たせるように、
「まとめる」ということも重要でしょう。
この
「引き出す」、「まとめる」を
具体的にどのようにすればいいのか。
そして、その結果、
小学生でも知っている
「みんなの力を合わせて結果を出そう」
を真の意味で実現させることができるのか。
谷益美の書籍、
「リーダーのための! ファシリテーションスキル」には、
そのヒントが隠されていそうです。