消費税が8%になり、消費の落ち込みが懸念されています。
3月末までの駆け込み需要の反動ともあいまって、
しばらくは消費を控える傾向があるのではという読みです。
しかし、実際の経営では、「消費増税だから売れない」ですむものではありません。
事実、店舗での売上は店舗の見せ方1つで大きく変わるものです。
今回は、消費税アップの後も、強気に出店計画を推し進めている、
100ショップ、ダイソーを手本に、
売れる店舗作りのポイントを見て行きたいと思います。
「人を活かす経営」 - 組織変革、人材育成、モチベーション
棚の高さを変える
ダイソーの店舗を見てまず分かるのは、
入口から店舗の奥までは見渡せるということです。
消費者は、店舗に入った時点で、店舗内のどこに何があるのか、
というのがすぐに分かる作りになっています。
この見通しの良さをどうやって作るのかが重要な点になります。
店舗内は、商品の種類ごとに棚分けされています。
食品という種類の棚には、食品の商品が、
文具という種類の棚には、文具の商品が、といった具合です。
良く見ると、これらの棚が入口に近いほど、高さが低く、
入口から奥に行く程、棚の高さが高くなっていることに気づきます。
一番入口に近い所にある棚の高さは、大人がそこに立つと、胸のあたりまでしかありません。
もう少し奥に行くと、そこにある棚は、大人が顔を出せるくらいの高さになります。
そして一番奥の壁際にある棚は、大人の背よりも大分上までの高さになっています。
このように、入口に近いほど、低く、奥に進むにつれて高い棚を配置すると、
入口から、全体が良く見渡すことができます。
また奥まで見通せることで、解放感のある空間を演出できます。
他の会社の店舗でも必ずこのようになっているかというと、
実はそうでない店舗も結構あります。
もちろん、それらには、それぞれの理由があるかも知れません。
その方がより商品をたくさん配置できたり、
あえて圧迫感のある店舗作りにする場合であったりと、
理由があるかもしれません。
しかし、一般的には、店の全体がどうなっているのか分かり、
解放感のある店舗の方が、顧客にとっての利便性は高いはずです。
購買頻度別の商品配置
ダイソーの店舗に入って気づくもう一つのことは、商品の配置です。
食品や化粧品の棚は、入口の近くやレジの近くにあります。
つまり、店舗に入ってすぐの所にあります。
一方で、掃除用品、バス用品などは、店舗の奥に配置されています。
日常よく購入するものは入口近くに、
そして、それほど頻繁に購入されないものは
入口から大分入った場所に置いてあります。
こうすることで、顧客の大半は店舗の入り口近くで買い物をすることになります。
すぐに商品が購入出来る利便性もありますが、
もう一つのメリットとして、
入口近くに顧客が滞留して、
店舗の外から見た時に、
店舗内が顧客で溢れかえっているような印象を与えます。
「このお店は繁盛しているなあ、自分も入ってみようか」
そのような気持ちにさせる狙いもある様です。
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