成功したいと思う女性は、結婚をあきらめなければならない?
この女性蔑視とも思えるタイトル。物議をかもしそうな感じがします。
しかし、よくよく見ていくと、この本の著者の言いたいことは別にあるようです。
「成功したい女(ひと)は、「結婚」を捨てなさい」の著者、笠井裕予さんは、
ファイナンシャル・プランナーのカリスマとして絶大な人気を誇っている方です。
そんな笠井裕予さんも最初からのそのようなポジションを獲得できたわけではありません。
若いころは、自分探し、やりたいこと探しなど、浮ついた暮らしを続けていた時代があったそうです。
そこから一転して、今は、人気ナンバーワンのFP講師となっています。
何が笠井裕予をそうさせたのでしょうか?
そこには「年収1億円思考」著者の江上氏の存在があります。
笠井さんはこの江上さんに鍛えられ、今のポジションまで登りつめることができたとのことです。
確かに江上さんのような、人生の師に出会ったことは大きいと思います。
しかし、それだけではない様に思えるのです。
それは、笠井さんが5,000万円という大きな借金を背負ってしまったという事実です。
彼女は、ネットワークビジネスに足をつっこんでしまい、
気が付いたら、とても返せない様な負債を抱えてしまっていました。
このときは、まさに人生のどん底だったでしょう。
これからどうやって生きていくのか。
苦しみ、絶望、恐怖が彼女に襲いかかっていたと思います。
しかし、江上さんと出会い、彼の下で鍛えられていくことで
そのような最悪の状況から脱することができました。
このことを、逆の視点で見てみると、
このような大きな失敗があったからこそ、
カリスマFP講師になることができたのではないでしょうか。
もし笠井さんが5,000万円という借金を背負わなかったら、
もしかしたら、彼女は、そこまで必死に何かを成し遂げようとは
思わなかったかもしれません。
「成功したい女は結婚を捨てなさい」とまで言わせる心境になれたのは、
このどん底の状況があったからこそだと思います。
そう考えると、今の彼女を形作ったのは、
過去の大きな失敗にあったとさえ思えてくるのです。
失敗は誰もしたくありません。
失敗には、苦しみや悲しみ、痛みが伴うからです。
しかし、人間は失敗して初めて、
何かに気づき、何かを学ぶことができるのです。
笠井さんは、本の中で、
「自由に生きた代償はとてつもなく大きい」
と言っています。
しかし、もしかすると、
この「自由に生きた代償」は、負債ではなく、財産だったかも知れません。
成功したい女(ひと)は、「結婚」を捨てなさい ――借金5000万円からの「私の5年闘争」