スタグフレーションはどこへ? 今期も強気の小売大手
2014/04/11
消費者の購買意欲が上がってきました。
小売大手の2015年2月期の決算が出揃いました。
過去最高益が相次いでいます。
セブンアンドアイ・ホールディングス、ローソン、ファミリーマートなど、
小売各社はいずれも過去最高の利益水準を達成しています。
昨年4月4日、日銀が量的・質的緩和(異次元緩和)の導入を発表したとき、
その効果を疑問視する声が多く上がりました。
その批判の多くは、2%の物価上昇を人工的に実現しても、
実体経済への波及効果はないのでは、というものです。
株高や円安が進み、資産価値が上昇したり、
輸出企業の業績が回復したとしても、
それが雇用や賃金には反映されず、
むしろ、物価は上がっても経済活動は停滞するスタグフレーションに
陥る危険性が指摘されていました。
それが、つい1年前のことです。
しかし、これらの予想に反して、
消費者の購買意欲は順調に回復していることが、
今回の小売大手の決算から確認することができました。
この4月からは消費税8%がスタートして、
景気の腰折れが懸念される中、
小売大手各社は今期も強気の予想をしています。
今期の景気動向に厳しい見方をしている
マクロ経済の専門化が少なからず見受けられますが、
消費者ニーズに直接触れている経営者の判断はこれとは違って、
今期も強気の様です。