第4回ビズテリア・フォーラムに、株式会社ポーラ人事部のダイバーシティ推進チームの責任者である、齋藤明子氏にお越し頂き、同社のダイバーシティ経営の取り組みをご紹介して頂きました。戦前から女性の活躍の場を提供し続けている企業の話は大変興味深いものがありました。
その時の様子をお伝えします。
私達、株式会社ポーラは、経済産業省が主催する 「平成 26 年度ダイバーシティ経営企業 100 選」(経済産業大臣表彰)を受賞しています。
今日は、その辺の経緯と、今後の当社のダイバーシティ経営に向けた取り組みについてご紹介したいと思います。
ポーラは化粧品の会社です。1929年に静岡で誕生致しました。この頃は第一次世界大戦の戦後不況や震災恐慌の影響が残る時代で、政治的にも経済的にも非常に混乱した時代でした。
最初は男性の社員が商品を販売していましたが1937年にポーラレディ(現在のビューティーディレクター)が誕生し、現在は13万人もの体制となっています。下は10代後半から、上は100歳までのスタッフが在籍して、定年のない働き方を提供できています。
1970年代から幹部候補としての女性採用にも力を入れています。その結果、マネジメント層でも女性が活躍するようになりました。
当社は現在、訪問販売というスタイルから、ポーラ ザ ビューティーというブランドで店舗販売のスタイルに変わりつつあります。この変革を推進していたのも女性の役員でした。
またAPEX(アペックス)という商品ブランドがあるのですが、これはシステム的に非常に複雑で大規模なことが必要だったのですが、これを推進したのは当時の女性リーダーでした。
このような経緯があるので、女性の活躍と自己実現を長らく提供し続けてきた会社だと自負しております。また他社に比べて、女性が働くということが「当たり前」の会社になっているとも考えています。
これからも全ての女性社員が活き活き働けるために、育児と両立できる働き方の推進、各種の育成プランの立ち上げなど職場環境の改善を進めて行こうとしています。
今年度から、育休や時短、フレックス休暇、介護休暇などの年数を3年から2年に短縮しました。優秀なスタッフに早く戻ってきてもらいたいからです。早く職場復帰したスタッフには、最大5万円の復帰サポート手当を始めることにしました。
育児をして長期でお休みをとってもらうことだけが社員のための幸せという考え方から、キャリアを積むことに積極的になれる環境を作っていくことが社員の幸せであり、企業の成長につながっていく、という考え方でこのような取り組みを進めています。
(終わり)