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業務改革力を磨く!

業務プロセス定義能力は業務改革の基盤スキル

杉本 正夫

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業務改革力を磨く! 業務プロセス定義能力は業務改革の基盤スキル

ますます求められていく業務改革能力

企業を取り巻く事業環境が大きな変革の波に飲み込まれてしまった。その結果、従来の延長線上で企業活動していくことが難しくなり、企業もまた変革を求め続けられている。

そんな状況下におかれた企業の多くが、適切な業務改革を推進できる人材を求めている。事業環境の変化をとらえて、組織や活動を適応させていくことが必要だからだ。

しかし業務改革のエキスパートを抱えた企業はほんの一握りであり、ほとんどの企業ではそんな人材は見当たらない。だから業務改革能力を持った人材の育成が急務であり、また、社員自らも育っていかなければならないのだ。

そこで、業務改革のスキルアップについて少しアドバイスをしたい。今回は業務改革能力のうちの「業務プロセス定義能力」を高めるポイントについて紹介してみる。業務改革能力の向上に向けて少しでもヒントになれば幸いである。

業務プロセス定義は業務改革の拠り所

業務改革をするにあたり、現状を正確に見える化しておくことが欠かせない。
その時、ただ単に現状を把握するだけではなく、きちんとドキュメント化し共有しておかなくてはいけない。

どのように業務がどのような目的で行なわれており、そこにはどのような特長や課題があるのかといったことを現状の業務プロセスとしてドキュメントにしてこそ、改革案の企画と評価ができるのである。

この作業のことを「業務プロセス定義」という。
一般に業務プロセス定義は専門性が高く難しいと思われているが、体系だって吸収し体験する機会があれば、身に付けることはそれほど難しいことではない。
業務プロセス定義にはいくつかのポイントがあるので、そのうちの4つほど紹介しよう。

大事なのはスピードと正確さ

業務プロセス定義に何ヶ月もかけていては、出来上がる頃には業務プロセスが変わってしまっているかも知れない。変化の激しい時代だ、そんな恐れが十分にある。

加えて、業務プロセス定義に協力してくれる人(後述)が割いてくれる貴重な時間を大切にしなくてはいけない。
だから業務プロセス定義は短時間に正確に行なわなければならない。

聞き取り能力も必要

そのためにはやり方も重要である。
通常、業務プロセス定義の為の情報収集は資料調査ばかりでなく、併せて当該業務に関わっている方に協力いただいて、インタビュー形式で聞き取りを行なうことが少なくない。

私の場合は、ほぼ100%インタビューを行ない生のデータを収集する。

インタビューで上手に聞き出すためには、相手が話しやすい雰囲気を作ってあげることがなにより。その中で、ムダのない会話に留意し時間を掛けずにたくさんの情報を引き出すことが重要である。

ただし効率的に進めたいからと言って誘導尋問的になってしまうと、正確な(事実の)聞き取りができなくなってしまうことが少なくないので要注意である。

聞き取り結果は図式で表現し、その場で確認しながら進める

話術だけが聞き取り能力ではない。その形式も聞き取りの成果を左右する重要な要素である。

聞き取りの正確性を確保するためには、聞き取った内容を聞く側と聞かれる側双方で確認しながら進めるやり方が有効である。そのためには、インタビューしながら書き取った内容を見せていくのがよい。
書き取りは相手が分かりやすいように図式表現で行ない、文字の羅列は避けるのがコツである。
相手に見えないような書き方は事実誤認の元になるので、雑誌の取材のようなノートへの書き取りは絶対にやらない。

仕上げに業務プロセスを構造化する

ここでいう構造化とは、業務プロセスの各作業を、作業内容や目的などにより統合、分割、階層化する作業のことである。

業務プロセス定義の熟練者ならともかく、一般的にはインタビューしながら作ったドキュメントはとても大きな紙でないと収まらないほど、無秩序に平面的に広がった図式になってしまいがちである。

だから、今度は持ち帰り作業で、冷静に精査しながらドキュメントを最適化するのである。
構造化することにより見やすさが向上し、他の関係者にも理解しやすいものとなる。また、各業務プロセスの機能が明確になるので、改革のポイントを見つけやすくもなるのである。

あとがき
限られた紙面ではあるが、業務改革力の根底となる業務プロセス定義のポイントについて紹介した。
なるべく汎用性を持たせるために具体的な記述様式に縛られないよう説明したが、参考までに言うと、私はDFD(データフローダイアグラム)に準じた記述を推奨している。20年来使い込んできた手法だが、コツを理解すればとても使いやすい記述方式である。

なお、(株)プルーブでは業務プロセス分析に関する教育も行なっている。講義だけではなく、実際の業務分析現場に立ち会いながら体得していくような工夫を盛り込んだ、文字通り実戦力の身につく講座になっているので、興味ある方はお問い合せいただきたい。


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