夏も近づく八十八夜　　（セオプレス５月号より）

　宇賀荘交流センター（島根県安来市）で活動中の合唱団「コールおかんしょ・アダン」のメンバーとして、やすぎ刃物まつりのステージで歌わせて頂いた曲の中に文部省唱歌の「茶摘み」がありました。
　「夏も近づく八十八夜～♪…」のフレーズにはどこか懐かしさを感じます。

　八十八夜は立春から数えて８８日目の夜（当時は太陰暦であったため夜を基準に日数が数えられていました）。今年の八十八夜は５月２日でした。この日に採れた新茶は秋から冬を超え、栄養が蓄えられていることからテアニンなどの旨み成分を豊富に含んでおり、最もおいしいお茶とされています。古来より不老長寿の縁起物としても珍重されて来ました。
　島根県内でもお茶処として新茶を振る舞われるところが多いとお聞きします。

　お茶は葉を摘んでもひと月程度でまた新芽が伸びる生命力の強い木です。秋から冬にかけてエネルギーを蓄え、春から夏にかけて放出させるという点では人間も見習うところが多いのではないかと感じます。これから益々暑い時期を迎えますが、いっぱい汗をかきながら今年の夏も思いっきり活動に励みたいと思います。